上棟式の由来とやり方 地域によってお餅を撒くのはどうして?

上棟式とは

お餅を撒く光景が印象的な「上棟式」ですが、本来の意味を知っていますか?

上棟式の「棟」とは、木造住宅の棟木のことです。

棟木とは、屋根部分の一番上に横向きに取り付けられる木で、古くから棟木は家の象徴的存在と考えられています。

文字通り、「棟木を上げる式」と言うことですね。

地鎮祭が、氏神様を鎮め、土地を利用させてもらい、工事が無事に進むように祈る儀式であるのに対し、上棟式は竣工後の安全を願うために行われます。

地鎮祭に比べ、上棟式は省略される施主の方も多いです。

というのも、地鎮祭は神主を呼んで行う、神事的な儀式であるのに対し、上棟式は職人を労い、もてなすお祝いの意味合いが多いことから、省略される場合も多いのです。

上棟式のやり方 なぜ餅や米を撒くの?

上棟式は、元々は式の最中に棟木を取り付ける儀式ですが、最近ではその代わりに魔除けの矢などを飾り、四方を祓うといった簡略化したやり方をすることも多いです。

また、地鎮祭のように神社から神主をお呼びするのではなく、現場の職人が行う場合が多くなっています。

そのため、お堅い儀式というよりも、大工さんや職人さんを施主がおもてなしをして、お祝いをするといった意味合いが大きくなっています。

地域によっては上棟式の際にお餅やお米などを撒く習慣があります。

家を建てるということは「吉」に当たる行為です。

その吉をお米やお餅を配ることによって、他人に分け与えます。

そうすることで、吉事の反動としてやってくる「凶」を緩和する目的があると言われています。

そのため、上棟式をやらない場合でも、餅や米だけを撒くという場合もあるんです。

木造以外の上棟式のタイミング、やり方は?

棟木を取り付けない、木造以外の住宅の場合でも上棟式は行うのでしょうか?

工法によって行うタイミングは異なりますが、鉄骨住宅の場合は鉄骨工事の終了後、RC造の場合は躯体コンクリートの打ち込みが終了して数日が経ち、型枠が外れた後に行うのが一般的です。

上棟式のやり方は、木造住宅の場合と変わりません。