屋根の形状どう選ぶ?種類と特徴をご紹介

屋根の形は、その建物のイメージや印象を決める大切なポイントです。さまざまな種類の屋根がありますが、中でも代表的な屋根の形状は10種類。作りたい家の雰囲気に合わせた形状を選ぶことで、しっくりくる外観となります。今回は、屋根の形状を選ぶ際に押さえておきたい種類と特徴についてご紹介します。

代表的な屋根の種類

代表的な屋根の種類は、以下の10種類です。

  • 切妻屋根
  • 寄棟屋根
  • 方行屋根
  • 入母屋屋根
  • 片流れ屋根
  • はかま腰屋根
  • 差し掛け屋根・招き屋根
  • 越屋根
  • 陸屋根・フラットルーフ式無落雪屋根
  • バタフライ屋根・スノーダクト式無落雪屋根

それぞれの特徴をご紹介します。

切妻屋根

「切妻屋根」とは、開いた本を逆さまにしてかぶせたような、いわゆる三角屋根です。シンプルな構造なのでコストが安く、日本では人気の形状です。雨漏りのリスクも少なく、屋根裏のスペースを広く確保できます。また、屋根面積が広いのでソーラーパネルを置きたい方にも向いています。紫外線が当たりやすい「妻」や「破風板」などは劣化しやすいのが難点です。

寄棟屋根

「寄棟屋根」とは、四方に傾斜面があり、頂点に棟がある形状です。全方向に面があるため耐風性が高く、雨や紫外線からも外壁をしっかり守れます。

デメリットは、棟が多いため雨漏りのリスクがあること。また屋根の面積が広くなるため、コストもかさみます。

方行屋根

「方形屋根」とは、寄棟屋根とよく似たピラミッドのような形状の屋根です。雨や雪を四方に分散して、外壁を守ります。寄棟屋根よりも棟が少ない分、雨漏りのリスクは低く済みます。

しかし正方形の家でないとできず、ソーラーパネルの設置が難しいなどの制限があるのがデメリットです。

入母屋屋根

「入母屋屋根」とは、寄棟屋根と切妻屋根を組み合わせたような形状の屋根です。下部が寄棟屋根、その上に切妻屋根がかぶさり、一続きになっています。お寺などでもよく使われる格式高い印象で、和の趣のある雰囲気の家づくりに向いています。耐風性、断熱性にも優れています。

しかし構造が複雑で建材も多く必要とするため、コストが高くなるのがデメリットです。

片流れ屋根

「片流れ屋根」とは、一面にだけ傾斜がある形状の屋根です。非対称でスタイリッシュなデザインが近年人気を集めています。面が大きいため、ソーラーパネルを設置するのに向いています。

しかし屋根面が一面しかないため、大雨や大雪が片面に集中しやすく、風にも弱いです。雨どいが壊れていないか、台風の際などは注意が必要です。

はかま腰屋根

「はかま腰屋根」とは、ベースとなる切妻屋根の妻側に、屋根上部から少しだけ寄棟屋根のような屋根面がついた形状の屋根です。「半切妻屋根」「ドイツ屋根」とも呼ばれます。建築基準法で高さ斜線制限がある場合でも、面積を変えずに建てられます。室内空間の自由度が高まり、ソーラーパネルの設置もしやすいです。しかし棟の形が少し複雑なため、雨漏りには注意が必要です。

差し掛け屋根・招き屋根

「差し掛け屋根」とは、切妻屋根の上部を少しずらして段違いにしたような形状の屋根。「招き屋根」は差し掛け屋根の一種です。強風や突風に強く、屋根裏の断熱性や通気性も保てます。施工コストが安く済むのもメリットです。

屋根と外壁との雨仕舞いをきちんと行わないと、雨漏りの発生リスクが高くなってしまうのが難点です。

越屋根

「越屋根」とは、屋根の上にさらに小さな屋根をのせたような形状の屋根です。小さな屋根は、採光や風通し、煙抜きの役割を持ちます。古民家に多い形状で、和の趣のある雰囲気です。構造が複雑な分コストがかさみ、雨漏りのリスクもあるのがデメリットです。

陸屋根

「陸屋根」とは、ビルの屋上のような平らな形状の屋根です。モダンなデザインが人気で、屋上のスペースはバルコニーやベランダ、家庭菜園など、さまざまな使い道で楽しめます。

傾斜がないため、排水をきちんとしないと水が溜まってしまうのがデメリット。またソーラーパネルを設置するには架台が必要です。

バタフライ屋根・スノーダクト式無落雪屋根

「バタフライ屋根」とは、名前の通り、蝶が羽を広げているように2つの屋根面がV字型となっている屋根です。中央が谷になっているため、雪下ろしの必要がない「スノーダクト式無落雪屋根」とも呼ばれます。

しかし雪の重さに耐えられるよう強度が必要で、雨漏り対策も万全にしておく必要があります。

理想を叶える屋根を選ぼう

今回は、屋根の形状を選ぶ際に押さえておきたい種類と特徴についてご紹介しました。おしゃれに見える屋根、和風の格式高い屋根など、さまざまな形状がある屋根。見た目だけでなく、機能性にもそれぞれ特徴があります。まずはどのような雰囲気の家にしたいかイメージを明確にし、使い勝手も考慮しつつ適した形状を選びましょう。

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