複層ガラスの窓が持つ断熱性と防音性

複層ガラスで断熱性・遮音性の弱点「開口部」を守る

住宅設計においては、窓、玄関等の出入り口、換気口等といった家の外部に開かれた部位を開口部と呼びます。開口部はその性質上、密閉された空間と比べて熱や音が外に漏れやすく、家の断熱性・遮音性の弱点となる部分です。
断熱性は室内の温度コントロールに非常に重要で、断熱性が下がると冷暖房効率も下がってしまいます。防音性は、低いと家の外の音が気になってしまったり、家の中の音が外に漏れる心配があったりと毎日の生活のストレスの原因になってしまう恐れがあります。
断熱性も防音性も、快適な生活のためにはとても重要な要素なのです。

そのためにも、開口部の弱点を補うことが欠かせません。
開口部の一つ、「窓」の弱点を守る製品としては、「複層ガラス」を採用することが多いです。

複層ガラスとは

複層ガラスとは、2枚のガラスが平行に配置されており、ガラスとガラスの間に空気層が入っているものを指します。ちなみに、2枚のガラスで構成されているものの空気層がないガラスはペアガラスと呼ばれます。

Low-E複層ガラスとは

Low-E複層ガラスとは、ガラスの内側のどちらか一方の面に熱の放射を防ぐ金属コーティングを施すガラスです。一般的な複層ガラスよりも断熱性能が高くなり、値段も高価になります。
室外側のガラスにコーティングを施した場合は遮熱タイプ(日射対策)、室内側のガラスにコーティングした場合は断熱タイプのガラスとなります。

リガードではYKK APの「APW 330」を標準採用しています。
・最高の4つ星断熱性とデザインの樹脂窓「APW 330」 _ YKK AP株式会社

サッシ部分は樹脂製のため、一般的なアルミサッシよりも断熱性能が高く、結露も大幅に軽減することができます。

複層ガラスの防音性

窓ガラスを選ぶ上で、断熱性能と並んで大切なのが防音性です。
・家の防音を考える。静かな家のつくり方

複層ガラスの防音性について考える場合、他のガラスの種類と比較してみることが大切です。
また、防音性はガラスの種類だけでなく窓の気密性によっても左右されます。
ガラスの種類だけでなく、窓の形にも考慮しましょう。

「単板ガラス」「異厚複層ガラス」との防音性の比較

低音の場合では、「共鳴透過現象」を受ける複層ガラスよりも単板ガラスの方が遮音性に優れています。
「共鳴透過現象」とは、二枚のガラスの間の空気層がバネのように振動して、共鳴する現象です。

しかし、音が高温になるにつれて徐々に単層ガラスよりも複層ガラスの遮音性が高まってきます。ただ、コインシデンス効果による影響で各々特定の値で遮音性が落ちます。
コインシデンス効果とは、ある特定の周波数で透過損失の低下(音漏れ)が起きる現象です。

異厚複層ガラスは複層ガラスと同じような遮音性能を発揮するが、共鳴透過現象による影響を軽減し、
さらにコインシデンス効果による遮音性能の低下を抑える点で、複層ガラスより防音性に優れると言われています。

異厚複層ガラスとは、異なる厚さのガラスを組み合わせた複層ガラスです。

トリプルガラスとは?

複層ガラスは二枚のガラスからなる製品ですが、3枚のガラスからなる「トリプルガラス」を採用する施工会社も増えてきています。
ガラスとガラスの間に真空層を持たせることで、熱伝導をほぼゼロにします。
住宅の断熱性能をより高める効果が期待できますが、複層ガラスよりももちろんお値段は高価になります。

トリプルガラスを新居に採用するかどうかは、費用と断熱性能のバランスの問題なので、家全体のグレード、資金問題との兼ね合いで決める必要があります。
例えば、トリプルガラスを採用してQ値を改善しても、C値が低ければ無駄になってしまうといった観点もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
・高断熱住宅で大切なQ値(熱損失係数)とC値(相当すき間面積)のバランス

ご予算に合わせて高気密高断熱住宅を提案する施工会社なら

注文住宅では、窓ガラス一枚をとってもその製品を選ぶ理由があります。
お施主様が納得のいくまで、膝を突き合わせて議論ができる施工会社と家づくりを進めていきましょう。
リガードでは、お施主様の意見をしっかりとヒアリングしながら家づくりを進めてまいります。
細部まで納得のいく家づくりなら、リガードまでお気軽にご相談ください。

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