ヘルパーも家族も住み心地良い「バリアフリー住宅」を実現する重要性

バリアフリーは「機能」だけで解決できるものではない

超高齢化社会と言われるようになってしばらく経ちます。
長生きをする時代になって、「健康寿命」と言う言葉もよく聞くようになりました。

「健康寿命」とは、健康な状態で過ごせる寿命のこと。
いつまでも健康でいられることは、年を取っても人生を楽しんだり、家族への負担を減らせたりと言うことで、この「健康寿命」を延ばすことが大切だと考えられています。

しかし、「健康寿命」を延ばすために健康に気をつけているからといって、家のバリアフリー化に関して無関心でいていいと言うわけではありません。

設備をある程度備えておくことはいざという時の最大の備えになります。
また、室内の温度差が少ない家にしておけばヒートショックを防ぐことにもつながり、その家の構造自体が健康寿命を延ばすことにもつながるのです。

では、バリアフリーの備えと言うとどのようなものがあるのでしょうか?
一般的にはスロープや手すりを設置する、廊下の幅を車椅子や介助者と並んでも通れるように広くする、軽い力で開け閉めできる引き戸にする、などといった機能面が挙げられます。

しかし、これらの設備だけでは補えない部分もあります。
介助が必要になると言うことは、人の手を借りる機会が増えます。
それは家族だけでなく、ヘルパー等の外部サービスを利用する場合も多いです。

そのようなサービスを利用する際に、介助される側、また同居の家族が住みやすくするためには、それぞれのプライバシーを配慮した間取りの工夫が必要になります。

ヘルパーも家族も心地よい家づくりの鍵は「動線設計」だった

ヘルパーさんは、高齢者や障害者が日常生活や社会生活を滞りなく送るために欠かせない存在です。
また、介護が必要な方と一緒に住んでいるご家族にとっても、ヘルパーさんとの関係は大切なものです。

毎日のように家に出入りするヘルパーさんだからこそ、お互いのプライバシーに配慮した家づくりにしたいですよね。

介護が必要な方も、家族にはあまり介護を受けているところを見られたくない方も多いです。
また、家族もリビングでくつろいでいるところに介護でヘルパーさんが毎日出入りをするとなってはストレスが溜まってしまいます。

お互いストレスフリーな生活でできるように、家族がくつろぐリビングなどをヘルパーさんが通らなくても良いような動線を作ると良いですね。
さらにそれを発展させて、家の出入り口を家族用とヘルパーさん用に分けてしまうようにすれば、お互いに気を使いすぎることもなく、程よい距離を保った関係性を築くことが可能です。

ヘルパーさんは介護が必要な方にとってはなくてはならない存在です。
ご家族もそれをわかってはいますが、やはり毎日のように人が出入りをするとなるとストレスも溜まってしまいます。
そうなってしまうと介護が必要な方とそのご家族の間にも亀裂が生じてしまう可能性があります。

介護を受ける側、その家族がお互いに過ごしやすい家にするためには、ヘルパー等の外部サービスとの程よい距離感も大切になるでしょう。

いつまでも住み心地の良い家にするために

リガードでは、ライフスタイルが変わっていっても変わらない住み心地の家づくりを目指しております。
家族の成長によって家に求める機能は変わっていきますが、そんなライフスタイルの変化に柔軟に対応できる家が今後求められるでしょう。

リガードでは、お施主様のライフスタイルやご要望をしっかりと聞き取り、家づくりに反映させております。
今必要な機能、未来のために備えたい機能等お気軽にご相談ください。

著者プロフィール

maitoran(堀江麻衣)
ライター 堀江麻衣さん近影

不動産分野全般に執筆実績と関心のあるフリーライター。
2014年に中途で障害を持ち、以来「日々の暮らしの”不便”を”便利”に変える」をモットーに、家づくりについて研究中。
日々、住まいを改造・改築しながら、快適な家づくりを目指している。
趣味:スケート観戦、ハンドメイド(羊毛フェルトでなんでも作る)、間取り図を見ること、旅行。
2匹の犬と暮らして溺愛中。

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