REGARD

他人事ではない車椅子生活と収納問題。

負担を一つでも減らせるように

車椅子生活では、思わぬことが生活する上で支障になることがあります。
中途障害者で人生の途中まで健常者として生きていた筆者にとって、想像以上の不便がありました。

車椅子の構造上、腕よりも足の部分が大きく前に出ています。
そうすると、洗面所や棚などは足が邪魔になってしまい、届きそうで届かないといった歯がゆい思いをすることになるのです。

家の洗面所は洗面ボウルの下の部分は収納として利用されている場合が多いので届きませんし、キッチンもシンクや作業台の下に収納があるので同じく届きません。

外では買い物をする際に届きそうな場所の商品も届きませんし、もちろん上の方や下の方に陳列されている商品は届きません。
仕事やジムではロッカーに荷物を預けることもありますが、届く場所は限られているので空きがあるのに使えない場合も・・・

また、車椅子の操作も歩いている時では全く気にならないようなことまで走行の妨げになり、非常に感覚が繊細になります。
室内のフローリングの上では問題なく走行できても、カーペットや畳になると途端に止まります。
一歩外に出れば一見平坦に見える道でもわずかに凸凹があったり、傾斜があったりするので漕ぐ力が弱いと進まなかったり勝手に傾斜に沿って動いてしまったりします。

歩いている時は道路の凹凸もわずかな傾斜も、床材の違いも歩行に影響を与えなかったのですが、車椅子ではこんなにも違うものかと・・・

このように単独行動では詰んでしまうことも多いため、誰かと一緒に外出するか、一人の場合は優しい誰かが助けてくれることを期待するしかないのです。

こんな不便も

外出が大変なので外に出るのも億劫になってしまいますが、気分転換に外に出てみると、様々な不便に遭遇してしまいます。
例えば、買い物に行っても欲しいものに手が届かなかったり・・・

コンビニ等では売れ筋の商品は目線の高さに配置します。
立っている人の目線の高さなので、車椅子では気づかない場合もあります。

また、コンビニでは品出しの時間に当たってしまうとダンボールなどで欲しいものが届かないどころか、通路が塞がっている場合も多いです。

通路の幅は確保されていても、ダンボールがあることによって通れなくなってしまうのです。

これは家の中でも同じ現象がよく起きます。

廊下の幅は車椅子でも余裕を持って通行できる幅を確保していても、壁際にスリッパ置きを置いたり、観葉植物を置いたりしては無駄になってしまいます。

また、一時的にゴミ出し用のゴミを置いたり、スリッパを放置したりしても通れません。

そうならないためにも、車椅子の通行ルートにはなるべくものを一時的でも置かないように普段から徹底しましょう。
ちょっとやってしまうとつい・・・と何回も同じ通れない現象が起きてしまうのです。

家の中では過ごしやすく

筆者は病気をきっかけに車椅子生活になり、平成初期に建てられた実家に帰ってきました。
当時の建物は今ほどバリアフリー化が進んでおらず、構造上どうしても変えられない部分が多く、なんとか工夫で何年かかけてやっと家族も筆者自身もやりやすい形が整ってきました。

車椅子から手の届く範囲は限られるので、衣類は今の時期に必要なものを届く場所にまとめて置いてもらい、残りは届かない場所に保管しています。

本や雑誌も読むものを厳選し、手元には一部だけ残しました。

化粧品類や常備薬はまとめて机の上に、机は車椅子でも奥まで入れるので、奥にものを置いても手が届きます。
そのような高さのものを測って選びました。

使いやすさを求めた結果、結構な断捨離を行うことになりました。

手の届く場所が少なくなるため、必要なものは厳選しなければなりません。

また、捨てるものではないけど今すぐは使わないものもあります。
このようなものは家族に相談し、必要な時にとってもらうよう協力してもらっています。

車椅子になって改めて人は一人では生きていけないと実感するのでした。

車椅子生活ではデッドスペースの有効活用はできませんが、断捨離をして思ったことはものが少なくなると物を大事にするということ。デッドスペースは空間を広く見せるために必要なスペースだったということを改めて思いました。

いつまでも住みやすい家にするために

多くの人は一生に一回の買い物になるであろうマイホーム。
終の住処となるためには、年を取っても住みやすい工夫が必要です。

家づくりの際には今だけでなく、将来を見据えたプランニングが重要です。

関連する記事を見る