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在宅介護を考えている方が、自宅について知っておくべきこと

自宅での介護の生活像って?

自宅でご家族を介護する生活って、「まだまだ先の話だよなぁ」と思っているうちはなかなか想像しにくいものです。
しかし、家を建てるタイミングでは介護の必要性を感じていなくても、何十年とその家で生活をしているうちに必要になる可能性は誰にでもあります。その時のために生活像を知っておくことは現在の家づくりにも役にたつことかもしれません。

筆者(mai)は車椅子で生活しており、バリアフリーとは無縁の家をできる限り車椅子で住みやすいように改装をしながら生活をしております。
しかし、脱衣所の広さやトイレの広さ、廊下の幅などは後から変えることが難しく、そのような場所がバリアとなってしまう場合は多いです。
車椅子のまま利用することができなかったり、介助者の入るスペースがなかったりすると、それを必要としている家族が自宅で暮らすことは難しくなってしまいます。

介助する側も、される側も、できるだけ介助の負担が少ないように生活するためには、介護生活はまだまだ先と考えている家づくりの段階から、ある程度視野に入れておくことが長く快適に過ごすためには必要なことかもしれません。

在宅介護で手を借りるべき専門家のこと

ホームヘルパー

在宅介護というと、多くの方がホームヘルパーを思い浮かべるのではないでしょうか?
ホームヘルパーは、訪問介護員のことで、お風呂やトイレ、着替えなどの身体介護や、掃除や洗濯、料理などの家事などの手伝いをする生活援助、さらには通院などの介助を行うなど、幅広い業務を担う専門職です。

自宅にいる要介護者の介助をすることになるので、ご家族とも関わりの深い存在となることでしょう。

ケースワーカー

ホームヘルパーを利用したい、自宅をバリアフリー仕様にしたいなどご家族だけでは解決が難しい課題の相談に乗ってくれたり、実際に必要な支援が受けられるよう、専門機関と連携をとったりしてくれる存在です。

自宅訪問とデイサービスの違い

自宅訪問はヘルパーが家に来て、在宅で身体介助や生活援助などを行います。基本的に住み慣れた家で生活をすることができるので、被介助者も安心して生活でき、費用負担も施設に入所するよりも少なくすみます。
デイサービスでは基本的に自宅で暮らしますが、日中は施設で過ごすことになります。
施設で入浴などの介助をしてもらえるので、自宅の設備が整っていない場合などでも安心して暮らすことができます。また、施設にはたくさんの利用者がおりますので、他の利用者と交流して、孤立化を防ぐメリットもあります。
施設に入所はしないので入居費用などはかかりませんが、自宅訪問よりは費用負担は大きくなる場合が多いです。

介護をする自宅に求められるもの

介護を自宅でする場合、介助者・被介助者どちらにとっても負担が少ないような造りが望ましいです。
そのために必要な手すり、スロープなどは必要になった後に取り付けることが可能ですが、間取りや広さなど、後からでは対応しきれない部分も多く、新築の時点である程度介護生活のことを考えておくとよりスムーズに生活できると思います。

在宅介護を見据えて、新築を建てる選択肢

家を建てたらそこには何十年と住むことになります。
長く住んでいると、当然現在とはライフスタイルも変わってくるでしょう。
お子様の独立、両親の介護やご自身の介護など、ライフスタイルが変わっても住みやすさは変わらない家が理想だと思います。

介護が必要になった時、当事者もご家族もその後の生活が不安になるものです。
しかし、住宅がある程度介護生活に対応していれば、その不安を軽減することができるのではないでしょうか?

「非バリアフリー住宅」では自宅でできることは限られてしまい、家族の負担も大きく、当事者も一人でできることが少なくなってしまいます。
自立度が下がってくると周りの負担も大きくなりますし、本人のメンタルにも影響を及ぼします。

また、ご家族で対応が難しいため、ヘルパーやデイサービスなどの外部サービスの導入も早まり、介護にかかる費用負担も大きくなります。

家族でできること、当事者が一人でできることが増える「バリアフリー住宅」なら、ヘルパーやデイサービスを導入する頻度も少なくなり、費用負担も少なくなります。
また、自分でできることが多いことで、当事者の自立にも繋がってきます。

将来の介護生活を見据えて家づくりをすることで、住みやすさの向上、また生涯費用を抑えることにもつながるのではないでしょうか?

著者プロフィール

maitoran(堀江麻衣)
ライター 堀江麻衣さん近影

不動産分野全般に執筆実績と関心のあるフリーライター。
2014年に中途で障害を持ち、以来「日々の暮らしの”不便”を”便利”に変える」をモットーに、家づくりについて研究中。
日々、住まいを改造・改築しながら、快適な家づくりを目指している。
趣味:スケート観戦、ハンドメイド(羊毛フェルトでなんでも作る)、間取り図を見ること、旅行。
2匹の犬と暮らして溺愛中。

・「車椅子ライターmaiのひとこと」一覧はこちら。

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