災害対策、何が必要？（第2回）

今回は、地震対策のひとつ、制震についてお伝えします。

よろしくお願いします。

ここまでの振り返りとして、日本の法律では、耐震等級について、
阪神淡路大震災クラスの地震が来た時に1度耐えられる建物が等級1、
またその1.25倍を等級2、1.5倍を等級3と阪神淡路大震災が概念となっています。

はい。ここまでで、耐震等級の考え方は理解できました。

しかし、家は複数回の地震が来るたびに、ダメージを受けてしまいます。

確かに。となると、耐震等級3だけでは地震対策は足りないということですね。

はい。制震は、“複数回の地震に耐えられる家”として、必ず地震対策のひとつとして採用していただきたいです。
実際に、能登地震でも、家が残っていても、倒壊の危険があるため、赤紙を張られて、入れないことがありました。
災害対策の家は、まず、“家が壊れないこと”、そして、“災害後に住めること”が大切です。

災害後でも慣れ親しんだ自宅に住むことが出来たら、修繕費用やメンタル面など心身共に負担が減りそうですね。

そうですね。
よく、地震対策の考え方として、制震以外にも耐震や免振といったものもありますが、
■耐震は固くすることで、揺れに耐えること。
■制震は、地震エネルギーを逃がす考え方。
■免振は、免震装置を設置し地盤と家を切り離して、伝わらないようにする考え方です。
免震ができたら最もよいのですが、免振は費用がかかってしまうので、費用や性能のバランスを考え制震をおススメしております。

なるほど、理解できました。

制震対策をすると、例えば、明日大きな地震がきて、3年後に同じクラスの地震がきても耐えることができるため、家族の命を守ることができます。
まだまだ地震対策については、必ず知ってほしいことがあるので、引き続きご紹介していきます?

地震対策について、耐震等級３取得・制震対策だけでは安心できません。
大切なポイント3つをお伝えします。

まだまだ安心できないのですね。よろしくお願いします。

１つ目は、３D解析によるシミュレーションです。
家を建てる前に、ソフトウェアを使って、疑似的に建物へ過去のデータから地震派をあてて、
その家がどのような影響を受けるか３D解析のシミュレーションで確認をすることができます。
建物の形や間取り、構造や屋根の重さなどが一邸ごとにすべて異なるため、ご自身の家がどれくらい安全か見ることができます✨

なるほど、家ごとの解析ができると安心できそうですね?

２つ目は、現場管理です。

実際の施工現場のことでしょうか。

その通りです。
家を建てる為に現場で直接施工をするのは業者さんや大工さんですが、現場の管理体制がどうなっているかの確認です。
万が一、現場でネジや金物を施工し忘れてしまうなんてことがあると、強い家が作れなくなってしまいますよね。
そのために、現場の管理体制がどうなっているか確認していただきたいです。

でも、どうやって確認すれば良いのでしょうか。

3つ目の内容となりますが、公平な第三者による家づくりのサポートを活用していただきたいです。
例えば、インスペクター＝第三者機関となりますが、住宅の診断士に相談、検査を依頼してください。

なるほど、それならお願いできそうです✨

工務店やハウスメーカー任せにせず、信頼できるインスペクターの方に、二重チェックすることで
安全性を高めていただきたいです?

勉強になりました。ありがとうございます。

まだまだ地震対策については、必ず知ってほしいことがあるので、引き続きご紹介していきます?

地震対策について、耐震等級3の取得・制震・３D解析・現場管理・インスペクター…と教わってきましたが、
これで安全なお家づくりはできますか？？

もちろん、これら全ては網羅していただきたいのですが、あと一つ大切なポイントがございます。
それは、結露計算です。木造住宅の場合、ここまでお伝えしたことだけだと、地震に強い家は成り立ちません。

ええ、まだあるのですね。地震に強い家づくり対策が多いですね。

そうですよね、地震対策について、ある程度の知識がある方は、多いのですが、これまでお伝えしたことプラス、
結露計算まで実施することが地震に強い家を実現する耐震対策となります。

是非、詳しく教えてください。

はい。木造住宅の場合、木材は水分が大敵なため、壁の中で汗をかいてしまうと、木材が腐ってしまいます。
いくら、細かい計算をして、制震対策や３D解析などを実施しても腐ってしまったらまったく意味がなくなってしまいます。

なるほど、木造住宅に結露計算は必須ですね?

その通りです。結露が出ない根拠を数値化していくこと。正しく施工がされているかインスペクターをいれること。
全てを網羅して、“地震に強い家づくり”が叶います。

そうなんですね。

ちなみに、リガードでは、新しい取り組みとしてここに起振機を取り入れていきます。

起振機？地震を起こす機械ですか？

その通りです。
起振機で、震度３までの地震を起こすことができるため、建築途中の現場に実際に持っていき
３Dシミュレーションで確認したものと、差異がないか確認をしていきます。

なるほど、徹底されていますね。

まずは正しい計算をすることで家を強くし、さらに制震という付加をつけて、
何度地震がきても家が守られる状態にすること。さらに３Dシミュレーションで動かしてみる。
プラスアルファで現場管理の確認、インスペクター、起振機、結露計算をすることで、安心安全のお家が維持できるので、
是非、皆様にもこの流れを覚えていただきたいです?
他にも地震対策について、必ず知ってほしいことがあるので、引き続きご紹介していきます?