床の間の掛け軸の選び方

掛け軸の絵には意味がある

 

床の間に必ずと言っていいほど飾られている掛け軸。

お気に入りの一枚をずっと飾っているお宅もあれば、季節やイベント等で掛け軸を変えているお宅もあります。

 

最近は観賞用としての役割が強いですが、元々、掛け軸を飾る床の間は神の宿る場所とされ、そこに飾る掛け軸を、縁起の良い絵にすることで、家の運気を上昇させると言われています。

 

そのため、掛け軸の絵には様々な意味が込められています。

季節を表す絵

春・・・桜 梅 桃 等

夏・・・朝顔 紫陽花 金魚 清流 等

秋・・・栗 柿 秋桜 紅葉 等

冬・・・雪景色 椿 牡丹 水仙 等

 

飾るだけで季節感を感じられる題材が多いですね。

 

縁起物

お祝い事の際には松竹梅、鶴、亀、富士などの縁起物の描かれた掛け軸を飾ります。

 

年中行事

例えば、桃の節句には桃の花や雛、端午の節句では兜、武者、出世鯉等を飾ることで、床の間に宿る神様にも子の成長を伝えることができます。

 

魔除け

虎・・・目つきが鋭く魔物を寄り付けません。

語呂合わせ

六つの瓢箪・・・むひょうとむびょうの語呂合わせで、無病息災を願っています。

松鶴・・・「しょうかく」、昇格とかけています。

雪景色・・・ゆき(幸)が降る、幸せが降ってくる

老人の絵・・・長寿

 

仏事

お盆、お彼岸、法事などにはお経の書の掛け軸、蓮の花、観音様等の仏教的な掛け軸をかけます。

床の間がなくても飾れるモダンな掛け軸も

最近の家には床の間だけでなく、和室がない場合も多くなっています。

最近では日本画のような伝統的な絵柄の掛け軸だけでなく、POPなデザインの掛け軸や、キャラクター物、クリスマスやハロウィンモチーフといったモダンなデザインの掛け軸も増えています。

 

このようなデザインであれば、和室がなくても掛け軸を生活に取り入れることができますね。

 

掛け軸に込められたおもてなしの心

 

 

掛け軸を広めたのは茶道で有名な千利休と言われています。

侘び寂びの茶の間では、質素な雰囲気の中掛け軸の絵柄がその空間の雰囲気に重要な役割を果たしていると言えます。

豪華絢爛でなくとも、一幅の掛け軸、一輪の花、これだけでも十分におもてなしの心を伝えることができるのです。

 

 

現在の住宅では床の間のある家も減っており、掛け軸の飾られている家も減ってきています。

しかし、このようなさりげないおもてなしの心の部分は今後も継承していきたい文化です。

 

例えば、玄関に飾る絵画や花、リビングに飾るモダンアートのポスターなど、現代の住宅でもその心を継承することができるのではないでしょうか?

 

リガードでは、家づくりを通しておもてなしの心を大切にしたいと考えております。

まずはお気軽にお越しください。