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地盤会社に補修義務はあるの?地盤改良の効果を担保する地盤保証の功罪

地盤改良工事の不安を解消したい!

以前の記事で説明した通り、地盤改良工事には30万円〜150万円程度の費用がかかり、決して小さいコストとはいえません。

やるのであれば、確実な効果を保証してほしいですよね。

改良工事をしたからといって、「地盤改良をすれば、不同沈下が起きることは絶対にないの?」という不安が残ります。

このようなリスクを解消するために、地盤改良工事に関わる制度として、「地盤保険」というものがあります。

不同沈下を防ぐなど、地盤改良の基本的な効果は以下の記事で確認することができます。

・土地の地盤改良って何?必ずやらないといけないの?

地盤と瑕疵担保の関係

瑕疵とは、本来は備わっていなければならない機能や品質、性能や状態といったものが備わっていなことを指します。

不同沈下が起きるのも、瑕疵の一つと考えることができます。

雨漏りする、住宅が傾いているなどの住宅の瑕疵については、瑕疵担保責任に基づく「瑕疵担保責任保険」が適用されます。

瑕疵担保責任については以下の記事をご覧ください。

・住宅の品質保証のための「瑕疵担保保証」の基本をまとめてみた。

ところが、10年間無償で修復を行うという瑕疵担保責任が、不同沈下など地盤に関する瑕疵に対しては適用されない場合があるのです。

そこで、施主様が安心して工事を任せられるよう、「地盤保険」という「瑕疵担保責任保険」とは別の保険制度が必要になってきます。

地盤保険で受けられる保証って?

まず、地盤保険というのは、「施工者が入る保険」であり、施主様が入る保険ではありません。

もっと正確に言うと、実際に地盤補償工事を行う会社(地盤会社)が入る保険です。

そのため、地盤保険を検討する施主様は、地盤保険に加入している地盤補償工事を行う会社を選ぶ必要があります。

地盤保険に入っている施工者には、10年間、以下の補修を行う義務が発生します。

不同沈下の再発を防ぐために必要な地盤補強工事

不同沈下が原因で発生した建物本体の不具合修補工事

仮住居費用

その他、身体・財物にかかる賠償費用

これらを合計して、5,000万円を限度として保険金が支払われます。

また、建物に損壊が発生した場合、不同沈下の事故が起きた現場の保存や、事故の原因究明に要した費用200万円、訴訟を行うために支払った諸経費1,000万円が支払われます。

このように、施工業者は最大5,000万円の修復費用が補償されるので、上記の補修を行う資金力を確保することができます。

これらをまとめると、施主にとって施工者が地盤保険に入っていることのメリットは以下の2点です。

第3者機関による地盤に関する解析・判定を受けることができるので安心

不同沈下等の地盤の瑕疵について、無償の修復を10年間保証されるので安心

施主様にとっては、万が一地盤に瑕疵があった場合でも、修復の費用が保証されるので、安心して家を建てることができますね。

地盤保険による保証はデメリットも?

上記のように、もしもの時の費用が安心な地盤保険ですが、この保険に悪い面が全くないというわけではありません。

保証会社は施工者に対して、家を建てる際、調査に基づいて十分と考えられる地盤改良工事を要求します。

そのため、施工者が「地盤改良の必要なし」と判断した場合でも、保証会社からの要求によって地盤改良を行うケースがあるのです。

これが、「過剰な地盤改良」の問題につながっているのでは?と指摘する人もいるくらいです。

過剰な地盤改良を行うと、建築費用のうち、地盤改良にかかる分の割合が増します。

その分、建物にかけられる費用が圧迫されてしまい、建物のグレードを落とさざるをえないということになってしまいます。

その結果、地盤ばかりが磐石で、住宅そのものの耐震性に不安が残ってしまうという、なんともアンバランスな家になってしますケースもあるのです。

これが、「過剰な地盤改良」の問題です。

地盤工事が適切かどうか判断する基準は?

適切な地盤改良を行ってくれる施工者かどうか判断する基準として、見積書の項目を見てみましょう。

例えば湿式柱状改良を行う場合、コンクリートの杭を地中に立てることになり、その本数が多いほど、長さが長いほどお金がかかります。

施工の方法については下記記事で説明しています。

・地盤改良の具体的な方法 表層改良・柱状改良・鋼管杭工法どれを選ぶ?

工事費も積もりの際、この杭の長さや本数、配置について見積書に一切記載がなく、一色で見積もりがなされているような場合は要注意です。

工事内容がブラックボックスになっているのでは、施主が適切な工事かどうかを判断できるわけがありません。

逆に、何メートルの杭をいくつ打設する、という見積もりが上がっているのであれば、相場と照らし合わせて判断することができますね。

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