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車椅子ユーザーが使いやすい「自宅駐車場の設計」を考える

外構設計のバリアフリー

最近は建売住宅でも段差の少ないバリアフリー設計の住宅が主流になりつつあり、室内は車椅子や杖などの歩行困難者にとっても移動がしやすい環境が整いつつあります。
しかし、見落としがちなのが家の外構です。

家から一歩でも外に出ると身動きが取れないという状況では、日々の通院も大変ですし、通勤や通学といった社会復帰も遠のいてしまう可能性があります。

家の外構のバリアフリー化は、歩行困難者が外に出るための第一歩と言っても過言ではないでしょう。
杖や車椅子を使用している場合、公共交通機関よりも自家用車を利用した方が何かと便利な場合も多いです。
自分で運転をするとなると、駐車場のバリアフリー化は必須要件ですよね。

駐車場をバリアフリーにするためにはどのような工夫が必要でしょうか?

優先駐車場に屋根がある理由

ショッピングモールや高速道路のサービスエリア等の身障者優先駐車場では、その部分だけ屋根がついている場合があります。
車椅子利用者の場合、車から降りる時にはまず車椅子をサイドに置き、車の座席から車椅子に移動します、そこから体勢を整えて車のドアを閉める。このような流れになるため、車の乗り降りに時間がかかります。
雨の日の場合車椅子を車の外に出し、車椅子に乗り移るまでの間に車椅子の座面がびしょびしょになってしまうこともあるので、屋根が必要になるのです。

家の駐車場でも乗り降りに時間がかかることは同じですので、歩行困難者が車を利用する際には家の駐車場にも屋根がついていると非常に便利です。

住宅の駐車場のバリアフリー設計

自宅で歩行困難者が車を利用するとなると、玄関を出るところから駐車場までなるべく短い導線で、できるだけフラットに移動できるようにする必要があります。さらに、雨の日のことを考えると屋根があるとより便利です。

足元はコンクリートなど車椅子が漕ぎやすい材質が良いでしょう。

因みに、車椅子ユーザーで自分で運転をする筆者(mai)の場合は砂利だった駐車場をコンクリートにして、 玄関の段差はスロープで解消しています。
スロープで一旦道路側に出る必要があるので、遠回り感は否めません。
このように遠回りになってしまう場合や、スロープの長さを確保できない場合は昇降機の導入の検討も必要になるでしょう。

駐車場の屋根、地面の材質、玄関からの距離、これらを全て満たすのがビルトインガレージです。
高級なイメージのあるビルトインガレージですが、都内の狭小地で取り入れられたり、場合によっては税金を抑えることができるなど取り入れ方によっては現実味がありそうです。詳しくは、下記のリガードさんの記事などをご参照ください。

注文住宅における駐車場作り – 「ビルトインガレージ」の魅力

「意外な不便」を見逃さない家づくり

筆者は現在実家で暮らしておりますが、実家を出たときにどんな家なら住めるのかとよく物件情報サイトを見て回っています。車椅子を利用しているので、「バリアフリー」の項目は必ずチェックするのですが、バリアフリーを謳っていても車椅子利用者から見ると「これでは生活できないな・・」と思うような間取りのものも多いです。

何が不便、どんな点が生活できないのかと言うのは当事者でないとなかなか発見できないものかもしれません。
歩行困難者が家づくりをする場合、業者に任せきりだと住んでから使いにくい、使えない・・が出てくる場合もあるでしょう。

住んでからこんなはずでは・・・とならないためには、何が不便か、どうすればその不便は解消されるのかをしっかりと話し合い、向き合ってくれる施工業者を選ぶことが大切です。

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