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ZEHの創エネ設備まとめ 燃料電池編
ZEHなら「燃料電池」の導入も視野に入れよう
ZEHには創エネが欠かせません。創エネには、エネルギーを創る設備が必要不可欠ですので、その設備についてご紹介します。
過去の記事では、「太陽光・風力」で創るエネルギーに焦点を当てました。
・ZEHの創エネ設備まとめ 太陽光発電・風力発電編
今回は、「燃料電池」について重点的に解説を行います。
最近話題の燃料電池って何?
最近よく耳にするようになった、燃料電池。聞いたことはあるけれど、内容をよく知らないという方が多いのではないでしょうか?
燃料電池はクリーンな発電方法として研究が進んでおり、家づくりだけでなく、様々な分野で導入が進んでいるエコ技術の最先端です。
日本では、発電方法として火力発電が主流です。なんと、日本全体の電力の約70%が火力発電でまかなわれているのです。火力発電は、石炭、石油、天然ガスなどの化学燃料を燃やす熱エネルギーを、電力に変換する発電方法です。化学燃料を燃やすことでCO2が発生するため、地球温暖化の原因となってしまうことはご存知ですね。また、化学燃料は有限資源のため、このまま使い続けていたら、近い将来燃料が枯渇してしまいます。
燃料電池は環境に優しい発電システム
火力発電が燃料を燃やしたエネルギーを取り出して使用する一方、燃料電池は水(H2O)を作り出す化学反応を利用して、エネルギーを取り出します。
水の化学式はH2Oと表しますね。つまり原子(ものを構成する最小の粒子)のレベルまで分解してみると、水の材料は水素(H)と酸素(O)ということになります。ですので、水素(H2)と酸素(O2)を反応させれば、水(H2O)が出来上がることになりますね。
水素と酸素を反応させて水を作るとき、エネルギーが発生することが知られています。このエネルギーを電気や熱エネルギーとして取り出すことができるのです。
つまり燃料電池とは、水素と酸素の化学反応を安全かつ効率的に行い、この反応から得たエネルギーを電気エネルギーや熱エネルギーに変換して利用可能にした機構のことなんです。
化学反応の結果、できる副産物は水(H2O)のみなので、火力発電のようにCO2を排出して空気を汚すことのない、とてもエコでクリーンな、環境に優しいシステムなんです。
燃料電池って発電設備としてどれくらい優秀なの?
燃料電池が環境に優しいシステムということは分かりましたが、発電設備として優秀でなければ使えませんよね。発電設備としての機能は、どれくらい優秀なのでしょうか?
まず、現在実用化されている代表的な家庭用燃料電池は、電気ウナギイヌのCMで一躍有名になったエネファームです。家庭菜園で作る野菜のように、水素と酸素から自宅の電気とお湯を作ってまかなう、「エネファーム」のネーミングにはそんな思いが込められています。
このエネファームの発電能力は、標準的な家庭の消費電力を5割まかなう程度です。先述した通り燃料電池は熱エネルギーを発生させます。この熱エネルギーを給湯に使用するので、消費電力を抑える効果があります。エネファームがあれば、家庭内の電気とお湯、どちらもまかなうことができるのです。
しかし、エネファームだけでは家庭内の電気の5割程度しかまかなうことができず、ZEHの条件を満たすことができません。さらに、エネファーム単体では売電ができないという弱点もあるのです。これらの弱点を補うためには、太陽光発電設備と一緒に施工する必要があります。
なお、エネファームを給湯器として見た時の、他製品との比較については、以下の記事を参照にしてください。
・床暖房に活かせる給湯器一覧 エコキュートとエコジョーズってどう違う?
燃料電池の導入コストは?
燃料電池が環境に優しいシステムでも、お財布に優しくなければ導入は難しいですよね。燃料電池の価格は各社の技術研究の成果により、白金など高価な部品の使用を減らすなどで低コスト化が進んでいるため、初期費用(イニシャルコスト)はどんどん小さくなっています。
参考までに、東京ガスのエネファームの初期費用は、2011年に267万円、2013年に190万円、2015年に167万円と年々減少傾向にあります。
しかし、初期費用の減少とともに、燃料電池普及促進協会(FCA)による補助金額も減少傾向にあります。28年度は打ち切り予定だった補助金を継続する方向になりましたが、近い将来補助金は打ち切られてしまいます。初期費用の減少と補助金の減少、導入を検討する際は両者のバランスをよく見て検討するようにしましょう。
家づくりの総費用、他にどんなものがある?
その他の初期費用に関しては、以下の記事でまとめて紹介しています。
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