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注文住宅における住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の基本
住宅ローン控除とは?
新築住宅の資金調達について、話すと必ず出てくるのが住宅ローン控除の話ですね。住宅ローン控除はどうやら施主にとってお得な制度らしい…と言うことは知っていても、詳しい内容までは理解していない方が多いのではないでしょうか?
まず、住宅ローン控除の「控除」という言葉は、あまり聞きなれない言葉ですよね。「控除」とは「差し引くこと」を表す言葉です。では、住宅ローン控除とは一体「何から」「何を」差し引く制度なのでしょうか?きちんと知ることから始めましょう。
住宅ローンを組めば減税されるって本当?
この記事を読んでくださっている方は、皆さん毎年「所得税」や「住民税」などの税金を支払っているかと思います。住宅ローンを組んだ後は、これらの税金の支払いと、住宅ローンの支払いを同時に進行していかなければなりません。家計の負担が大きくなってしまい大変ですよね。
納税の負担が大きいままでは、住宅を購入することを諦めてしまう人が増えてしまうでしょう。そこで、国は家計の負担を軽減するため、住宅ローン年末残高のうち、一定の割合をこれらの税金から控除できるという制度を作りました。
つまり、「毎年支払っている所得税及び住民税」から「住宅ローン年末残高の一定割合」を差し引くと言うのが住宅ローン控除の考え方です。この制度を利用すれば、支払わなければならない税金が減るので家計が助かるというわけです。
ちなみに、実際には「払わない」のではなく、「一度払ったお金が戻ってくる(還付される)」という仕組みになっているので、一旦は全額払う必要がありますが、きちんと手続きをすれば、払わないのと同じことです。
住宅ローン控除を受けられる条件とは?
住宅ローン控除は、制度を利用すると納税額が差し引かれる大変家計に優しい制度ですが、住宅ローンを組めば必ず控除を受けられるわけではありません。では、一体どんな場合に控除を受けることができるのでしょうか?
まず前提として、新築住宅の取得・中古住宅の取得・増築、またはリフォームによって住宅ローンを利用した方が、住宅ローン控除の対象となりえます。しかし、住宅ローンを利用した方全てが対象となるわけではありません。新築住宅の場合、以下の条件を満たす必要があります。
・自ら居住すること
・住宅の床面積が50㎡以上であること
・借入期間が10年以上であること
・年収が3000万円以下であること
とはいえ、さほど問題にならないような条件が多いことがお分かりですね。新築住宅を建てられる方のほとんどは、これらの条件をクリアーしています。
住宅ローンの残高で控除額が決まる
では、住宅ローン控除では一体どれくらいの金額を控除してくれるのでしょうか?
H31年6月までは、基本的に住宅ローンの年末残高の1%が控除額の対象となります。この数字を控除率と呼びます。
例えば、年末のローンの残高が2000万円の場合、1%の20万円がその年の所得税及び住民税から控除されます。
ただし、控除額には上限があり、H26年1月からH33年12月の間では、限度額は40万円となっています。
そのため、年末に4000万円以上の住宅ローン残高がある場合でも、40万円以上は控除されません。
年末残高がどのように推移するかは、金利や返済方法により異なります。施工者と一緒にシミュレーションしてみましょう。
ちなみに、住宅ローン残高の確認は電話などで行うことができますよ。
住宅ローン控除制度はいつからあるの?
家計が助かる住宅ローン控除の制度、一体いつ頃からある制度なのでしょうか?
遡ることおよそ44年、1972年に住宅ローンを組み、長期に渡って金利を支払っていく方の負担を軽減させる目的で「住宅取得控除」という制度ができました。
この制度が現在の住宅借入金等特別控除、通称「住宅ローン控除」の基になっています。
「住宅ローン控除」と「住宅ローン減税」って何が違うの?
ちなみに、「住宅ローン控除」と「住宅ローン減税」という二つの言葉がありますが…どのような違いがあるのでしょうか?
どちらの言葉も「住宅借入金等特別控除」の通称なので、現在では意味はほとんど同じ意味と捉えて大丈夫です。
しかし、住宅の控除や減税の制度には様々なものがあるので、場面によって使い分けられる場合もあります。
家計の負担が軽くなるありがたい控除の制度ですが、「長期優良住宅」の認定を受けると、さらに控除額が大きくなる場合もあるのです。
今後の記事でそのケースについても見ていきましょう。
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