階段の勾配が急すぎるのはNG。階段と手すりのバリアフリーについて

住宅性能表示の基準の一つに、高齢者等配慮対策等級があります。国土交通省の「長寿社会対応住宅設計」指針においても、今後さらなる加齢者配慮住宅への対応が指摘されています。ここでは、階段と手すりに関するバリアフリーについて、分かりやすく解説したいと思います。

階段のバリアフリーについて

住宅の段差を無くすことは出来ないとしても、少しでも勾配が緩やかで昇りやすい階段にすることが望まれています。階段には、蹴上げと踏面という部位があり、それぞれの寸法が蹴上げ寸法、踏面寸法と呼ばれています。

推奨寸法

勾配が6/7以下(推奨寸法)で、蹴上げ寸法の2倍に踏面寸法を加えた寸法が550mm~650mm以内で、踏面寸法を195mm以上とした階段。

基本寸法

勾配22/21以下(基本寸法)で、蹴上げ寸法の2倍に踏面寸法を加えた寸法が550mm~650mm以内で、踏面寸法を195mm以上とした階段。

蹴上げ寸法と踏面寸法

手すりのバリアフリーについて

階段の両端に手すりを設けることで、階段の安全性をさらに向上させる必要もあります。階段の手すりは、建築基準法で設置が義務化されており、設置位置は降りる場合の利き手側に設けることが基本です。現在は手すりが必要ないとしても、将来のために手すりを設置したり、下地を設ける措置を講じることができます。階段の手すりは、安全性はもちろんのこと、姿勢維持と移動補助の観点から設置する必要があります。

階段と手すりのことなら専門家に相談してみよう

家の階段の勾配が急すぎたり、手すりに安全性が考慮できていないと、怖くて安心して生活することができなくなります。今後はますます高齢化社会になりますから、階段や手すりにもバリアフリーの考え方が大切になってきます。階段と手すりのバリアフリーに関しては専門的な知識も必要ですから、住宅の専門家に相談してみると、良い解答が返ってくるかもしれません。悩むことや迷うことがあれば一度ご相談ください。

まとめ

身体上の負担や事故などを軽減するために、安全性や使い勝手を考慮した階段や手すりが求められています。バリアフリーの考えを取り入れて、安心して暮らせる住まいづくりを実現しましょう。

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