リガードのサッシについて

リガードのサッシ

リガードのサッシについて

まずは製品の特性を理解するためにまず、”窓”について知っていきましょう。
お打合せに参加していると、窓関連の言葉が「窓」「サッシ」と出てくることが多いです。
またよく聞く「サッシ」がどこを指しているのか、確認してください。

窓の部位について

まずは窓の部位について
①窓ガラス
②サッシ

の2点と次に
防火指定地域について
最後に性能に影響を及ぼす窓の部位
の順で説明します。

単板(たんばん)ガラス

単板(たんばん)ガラス

複数枚のガラスにより構成される複層ガラスに対し、1枚のガラスで構成される窓ガラスを単板ガラスと呼びます。
約20年程前までは窓ガラスと言えば単板ガラスでしたが、複層ガラスの一般化により呼び分けがされています。

複層(ふくそう)ガラス

複層(ふくそう)ガラス

2枚以上のガラスを重ね、その間に乾燥空気やアルゴンガス等が封入もしくは真空状態にされたものです。
中間層により熱の伝わりを抑え、断熱効果を得ることができます。

Low-E複層ガラス

Low-E複層ガラス

Low-EはLow Emissivity「低放射」の略です。
特殊金属膜をコーティングしたLow-Eガラスを使った複層ガラスを中空層の内側に使ったものを、Low-E複層ガラスと呼びます。
Low-EガラスはLow-E金属膜を複層ガラスの室内側・室外側のどちら側に貼るかで遮熱タイプ・断熱タイプで分かれます。
仕組みは下図で表しています。

遮熱タイプ

遮熱タイプ

断熱タイプ

断熱タイプ

種類は方角や日の入り方を考慮して配置します。

トリプルガラス

トリプルガラス

一般的に複層ガラスは2枚のガラスで構成されたものを指すことが多いため、3枚であることが強調された名称です。
複層ガラスの中間にもう一枚ガラスを追加することで、2枚のガラスで構成された複層ガラスよりもさらに高い断熱性能を得る事ができるのが特長です。
数値としては、約1.5~7倍断熱性能が上がります。

サッシについて

では、サッシとはどこを指すのでしょうか。
イメージではガラスも含めた部分だと思う方もいるかもしれませんが、サッシは上記図の「サッシ」(赤色)の部分です。
つまり、窓のガラスを支えている部分を指しています。

サッシについて

一般的には「窓=サッシ」と認識されていますが、厳密にはサッシという言葉にはガラスや外枠、レールなどは含みません。
更に下の図の様に切った、断面図を見ると更に「スペーサー」という部位が出てきます。

サッシについて
スペーサーについて

スペーサーはペアガラス(またはトリプルガラス)のガラス間の隙間を一定に保ち、またガラス間に入っているアルゴンガス(乾燥空気)を逃がさない為の重要な役割を果たしています。
スペーサーも含め、サッシと称しています。

スペーサーに使用する素材によって窓の結露の程度や耐火性が変わります。
特に耐火性については樹脂は金属(アルミ)に劣るため、後述の防火仕様の窓のスペーサーは必ずアルミ製である必要があります(2023年9月現在)。

防火指定地域について

窓は土地によって採用できない窓があります。採用の可否を決めるのは土地の情報に記載してある「防火指定」という項目です。
防火指定には主に2種類あり、「防火地域」「準防火地域」という指定があります。どちらかの地域指定がある場合において、窓が延焼ライン(1階部分には隣地境界線から3m、2階部分には5m離れていない部分)にかかる場合は、その窓は防火仕様である必要があります。

このことにより、窓の費用が上がること・仕様の選択肢に制限が発生することを担当者はお客様へお伝えする必要があります。

性能に影響を及ぼす窓の部位

これまでお伝えしてきた下記2点は、使用する材質によって性能値に影響します。

  • 窓ガラス
  • サッシ

再度断面図で見ていきます。

窓の断面図

窓ガラスはリガードで標準採用している、アルゴンガスが封入された複層ガラスとします。残りのサッシ(窓枠・スペーサー)に注目してください。
サッシはアルミ製である場合と、樹脂製を選択できます。

特にスペーサーはアルミ・樹脂、どちらの素材を使用するかによって結露の程度が変わります。アルミスペーサーは樹脂に比べ、結露しやすいです。
結露は発生することでカビなどが発生したり木材や断熱材等の腐敗や劣化が進み、建物の寿命が短くなる要因です。

結露した窓

アルミスペーサーは画像のようにスペーサーの取付けてある付近(ガラスの四方部分)に結露が発生する事があります。樹脂スペーサーにしたからと言って「絶対に」結露が起こらないとは言えませんが、アルミスペーサーの方が気温の影響を受けやすく露点温度以下になりやすいので、「樹脂スペーサーの方が結露しにくい」と言えます。

YKK製品 サッシの特徴

  • 樹脂素材であることがどういったメリット・デメリットがあるか
  • 樹脂窓のリーディングカンパニーであるYKK AP(通称:YKK)製品

ここからは上記二点について解説していきます。

樹脂素材のメリット・デメリット

下記へ樹脂素材のメリット・デメリットを整理しました。

メリット

①紫外線に弱くアルミサッシに比べて劣化が早い

樹脂サッシの耐久性は、一般的に30年といわれています。しかし、これはあくまでも目安であり、実際には使用する環境やメンテナンスによって大きく変わります。樹脂サッシの耐久性を高めるためには、以下の対策を事前に検討することが有効です。

紫外線対策
・樹脂サッシの表面にUVカット塗装を施す
・日当たりの良い場所に設置する場合は、ブラインドやカーテンなどで日差しを遮る
熱対策
・直射日光が当たる場所に設置する場合は、遮熱樹脂サッシを検討する
・温度が高い場所に設置する場合は、サッシの周囲に遮熱対策を施す

樹脂サッシの劣化は、紫外線や雨風、熱などの影響を受けることにより生じるため、立地環境によっては劣化が早まります。このデメリットを最小限にするためにお引き渡し後の定期的な点検・メンテナンスが欠かせません。

  • 開閉がスムーズにできるか
  • 隙間から風や雨が侵入していないか
  • 表面に傷やひび割れ、変色などの異常がないか
  • 雨樋や排水溝を定期的に清掃して、水はけを良くする
  • サッシの隙間から水が侵入しないように、パッキンやシーリングを定期的に点検・補修する
価格が高い

一般的にアルミ樹脂複合サッシ➡樹脂サッシ:価格差約1.3倍程になります。

窓が重くなる

樹脂サッシは強度が低い分、窓枠の厚みを持たせて強度を確保しており、高所窓になると開けにくさや重さを感じることもあります。更に窓枠が厚くなるためアルミに比べデザイン(意匠性)が劣ってしまいます。

YKKサッシの特徴

ここまで一般的な樹脂窓について説明してきましたが、これからはYKKの樹脂窓について特徴を説明します。
現在リガードで標準採用されているサッシのメーカーはYKK AP(通称:YKK)です。
YKK は30年以上前から樹脂窓の研究をしています。

樹脂窓のデメリットとして挙がっていた、「劣化の早さ」ですがYKKはこれに対し対策や検証・試行錯誤をしています。樹脂素材+アクリル地層を使用しています(外観カラーのみ)。

樹脂素材+アクリル地層

アクリル地層が盾となり樹脂素材を紫外線から守ることで、樹脂の劣化を大きく防いでいます。実際にYKK独自に実験を行い、壊れるどころか目視で色の違いがわかるレベルでの表面変化は10年・20年経った時点でも確認できなかった、という実験結果が出ています。

窓の屋外曝露試験

YKKのサッシの鍵も大きな特徴です。

グレモンハンドル
カムラッチハンドル

グレモンハンドル・カムラッチハンドル共に開け方はどちらも変わりませんが、ロックする場所がグレモンハンドルの方がより多い為、カムラッチハンドルよりも気密性が高くなります。
グレモンハンドルは、防音室などで採用されることが多いです。YKKではどちらも選べる(一部制限あり)ため費用対効果で検討することが可能です。

また、お掃除のしやすさも一つYKKサッシの特徴です。

ガスケットレスの窓

室内側の窓枠がストンと下りていることでほこりや結露が生じた際などのお掃除やメンテナンスをしやすい仕様になっています。
また枠をが太くなってしまう樹脂サッシですが、こういった工夫ですっきり見せることができます。

最後に、防火地域に対応する仕様としてYKK製品の中でリガードに標準採用されているのは「エピソードⅡ GNEO」という製品です。

防火窓GNEO

従来のLIXILで採用していた樹脂アルミの複合サッシと同じ構成です。防火窓に限りYKKのサッシがLIXILに劣りますが、LIXILでは採用不可な防火仕様の樹脂窓が選択できます。
更に標準仕様にYKKを採用することで、少し抑えた値段でお客様にも提供することができます。

リガ―ドで採用しているYKKの標準サッシの仕様をまとめると下図です。

YKKの標準サッシの仕様

LIXILとYKKのサッシ比較

ここまでに学んだYKKサッシの特性を抑えた上で、従来採用していたLIXILサッシとの比較を見ていきましょう。

以前LIXILで採用していたサッシのサーモスⅡは、非防火地域でも枠の内側が樹脂・外側がアルミの複合サッシが標準になっていました。

サーモスⅡ窓の断面図

YKK製品の樹脂サッシAPW330にすることで、熱貫流率(どれだけ熱が流れていってしまうのかという数値)が低減されます。更に樹脂はアルミと比較して、熱伝導率が低いため室外・室内の気温に影響を受けづらいです。そのため結露がおきづらいと言えます。

これにより室内の温度が保たれます。家の中の温度が保たれることで、結露も発生しにくくなるので、お客様がよく気にされる、「暑い・寒い・結露は嫌だ」という課題に解決策を提示することができます。

YKKのサッシ仕様と比べると

YKKの仕様
LIXILの仕様

LIXILのサッシの方がアルミ部分が多いです。

加えて、防火地域の指定があるとLIXILでは窓枠が樹脂の物を採用しようとすると金額が大きく跳ね上がります。YKKを標準採用することにより、リガードの標準サッシは防火指定ですと変わらずアルミ樹脂の複合サッシになりますが、樹脂サッシを採用することを視野に入れられるお客様が増えます。

新旧で採用された標準サッシを中心に性能差を見ていくと大きく性能差があることが数値を見て分かります。

LIXIL
左:非防火サッシ 右:防火サッシ ※アルミ樹脂複合サッシ
LIXILの仕様
YKK
上:非防火サッシ 下:防火サッシ
YKKの仕様

※標準非防火仕様樹脂サッシ

標準防火仕様サッシ

※標準防火仕様サッシ

防火仕様の樹脂サッシ

※防火仕様の樹脂サッシ(標準ではない)

LIXILとYKKを比較すると特に非防火仕様の窓が性能にYKKに優位性があります。また、光熱費が抑えられるため長期的に見るとYKKの方が金銭面でも優れていると言えます。この様な理由から2023年7月からYKKが採用されました。

リガードの家づくりは高気密・高断熱のお家です。YKKの樹脂窓を採用することでそれがより高品質なものとなります。

画像はYKK APLIXILより引用