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災害対策、何が必要?(第1回)
地震大国、日本において、繰り返される大規模な地震。
これから家づくりをされる皆様は、必ず、地震に耐えられる強い家を目指されるはずです。
今回は、地震に耐えられる強い家づくりに必要な情報をお伝えします。
災害対策について(耐震等級)
リガードさん、地震対策について教えてください。
最も重要なのは家が壊れないようにすることです。
当たり前のことですが、当たり前にできていない。ということが結果的に多くの犠牲者を生んでしまいます。
大前提として、地震が起きた時に、家が壊れずに、しっかり残っている状態をつくることで
家族を守ることが大切です。
家族を守る強い家。是非、必要な知識を教えていただきたいです。
地震対策といえば、まずは耐震等級ですよね?なんとなくのイメージしか持てていないので、
詳しく教えてください。
そうですね。耐震対策には様々なやり方がありますが、耐震等級 について、
改めてご説明します。
2000年に制定された新耐震基準は、阪神淡路大震災により、非常に多くの家が倒壊し、
多くの犠牲者が出たことから、
今後地震が起きた時に耐えられるよう、耐震基準をより厳しく新たに制定されたものです。
そのため、制定後、新しく戸建て住宅を建てる方は新耐震になっています。
その中でも、耐震等級は1,2,3とあり、耐震等級3が一番耐力が高いです。
■等級1が※阪神淡路大震災クラスの地震でも倒壊しない程度。
■等級2が1.25倍。
■等級3が1.5倍の力の地震でも倒壊しない程度です。
前提として、等級3以外の家は建てない!購入しない!ということを徹底してほしいです。
※阪神淡路大震災クラス(震度7)
地震対策のためには、耐震等級3はマスト…ということですが、
その理由も知りたいです。
はい。
なぜかというと、等級1だと、阪神淡路大震災クラスの地震に1回しか耐えられないからです。
何度も地震がくると、建物にもダメージが出るということですね。
その通りです。能登地震でも本震だけでなく、余震など何度も地震が起きて大きな被害が続いていました。
等級3をとらなければ、複数回くる地震に耐えられません。
過去の事例としても、短い期間に阪神淡路大震災クラスの地震が2回起きた熊本地震では
等級3以外は耐えられないことが実証されています。
そうだったのですね。等級3はマスト、よく分かりました。
ご家族、ご自身の命を守るために、まずは、必ず耐震等級3を取得してほしいです。
分かりました。ありがとうございます。
耐震等級に関しまして、他にも大事なポイントがあるので、続けてお伝えします。
耐震等級について、知ってほしいポイント
耐震等級について、大切なポイントを教えてください。
実は、耐震等級3をとるプロセスには2通りあります。
■1つ目は、簡素化した計算でとれる耐震等級3です。
■2つ目は、複雑な計算をした耐震等級3です。
つまりこちらは、構造計算(許容応力度計算)をしたうえでの、耐震等級3の取得です。
取得方法が2通りあるのですね。それぞれ詳しく教えてください。
はい。日本では、倒壊しては困るような建物には、構造計算をして建てるよう国が決めています。
例えば、学校や病院等の公共施設は、義務として、構造計算を実施しています。
なるほど。
つまり、頑丈なイメージのある建物は、構造計算の実施が義務付けられているのですね。
地震に強い家はやはり構造計算での耐震等級3が安心ということですね?
はい。ただ、現行の日本の法律の中では、
木造の2階建て以下は、
構造計算をしなくていいという≪4号特例≫と呼ばれるものがあります。
≪4号特例≫は、日本が戦後、焼野原になったときに、国民が住む家を早く建て、ライフラインが安定したお家に住み、経済を回す必要があったことが背景としてあります。
そのため、日本では、スクラップ&ビルドの仕組みが根付いてしまっています。
なるほど。そのような仕組みがあるのですね。
はい。
このような仕組みがあり、構造計算は時間がかかることや、
建てることが大変といった理由から、
日本ではまだまだ、簡素化で耐震等級をとっている会社が多いです。
知らなかったです。これからの家づくりのためにも大切な知識ですね。
構造計算をしない壁の量だけで計算した建物と、屋根や基礎、柱がどのように繋がっているか複雑な計算をして建てた建物は、
当然揺れが違います。簡単に壁の量だけの計算だと、いろいろな種類の地震に耐えられません。
そのため、今後家づくりを始める方々には、きちんと計算をし、安全を担保した耐震等級3を取得してほしいです。
とても勉強になりました。ありがとうございます。
とんでもないです。ただ、地震対策は、これだけでは安心できません。
引き続き、地震対策について、お伝えしていきます。
災害に強い家づくりについて、是非お気軽にご相談ください。