
暮らしを演出するデザイン
Interview
家づくりにあたっては、あちこち展示場を回り、ネットを巡り、どんな家にしようかイメージを高めていったというMさまご夫妻。最終的には「デザインが一番しっくりきた」というリガードでの家づくりをはじめました。自分たちのお気に入りをカタチにしたという住まいは、道路側からは閉じた印象ながらも、中に入ると表情豊かな空間が幾重にもつながっています。
玄関扉を開けるとまず、その明るさに驚きます。袖壁を大窓にしたことで階上からの光が届き、二面採光となって驚くほど明るく、玄関扉を閉じると一転して、やさしい光に包まれます。そこから歩を進めると、都心の隠れ家バーを思わせる落ち着いたシックモダンな佇まいが印象的。光の入り方や広がり方が違うことで家のあちこちに陰影が生まれ、心地よい空気感が漂っています。
ウッドデッキへと続くリビングの一角は吹き抜けで2階とつながっていて、日だまりが清々しく、そこだけ切り取られたようなインパクトがあります。外から見えないようにフェンスを配したウッドデッキは「お酒を飲む場所が欲しい」というご主人の希望で叶えました。「庭先が主人の部屋なんです(笑)」と奥さま。アクセスしやすいように2WAY動線を確保しました。
壁紙や仕様といったしつらいにもこだわりました。リビングには共用のワークカウンター。吹き抜け部分にはキャットウォークを後付けできるように下地を入れています。キッチンには光を反射する華やかなアクセントタイルをチョイス。一方で背面収納の内側に“映え赤”のクロスを採用するなど遊び心も満載。トイレのクロスは爽やかな色合いでエキゾチックな幾何学模様に。個屋のクロスは子どもたちに自由に選ばせるなど、家族それぞれの“好き”に満たされています。
生活空間を美しく、使い勝手のよさからも見せる収納が主流になりつつある中、あえて「かくす収納」に。「モノが見えることでストレスを感じてしまう。収納を閉じることで、気持ちのいい空間をよりスッキリ見せることができます」と奥さま。キッチンカウンターの向かいの階段下スペースにはスリット状の収納が並んでいて、掃除機など生活用品やお出かけグッズを格納。「動線上にあるのでここは扉ではなく黒の蛇腹スクリーンにしてもらいました。クローゼットのように使っています」と奥さま。
2階の階段ホールは家の中でも一番日当たりの良い場所。開けたスペースなので、ドライルームも兼ねています。吹き抜けから階段が通り道になって玄関まで光が届き、家じゅうに広がってゆきます。1階と対比して、2階はより明るくナチュラルにデザインのテイストを変えました。ペントハウス(小屋裏)はロールカーテンで仕切れるようになっていて、収納としてだけでなくマルチスペース的な位置付けで、寝転がって読書したり、ネットを観たりして過ごせる隠れ家的空間。固定階段なのでアプローチも楽々。
「帰宅すると冬ならあたたかく、夏場はすっと温度が下がるのが体感できます。結露もなく、実際に住みはじめて気密・断熱性の高さを実感しています」とご主人。性能もデザインも納得の仕上がりで、家族も(ネコも)日々を快適に過ごしています。