在宅仕事が増えて、環境の良い郊外に住もうと考えるようになったというYさまご夫妻。「おだやかな川沿いの環境がいい場所に家を建てたいと考えていたので、山梨や秩父方面までエリアは広く考えていました。自分たちの希望に合う住まいを建てるために、土地探しから依頼しました」と、家づくりをリガードに一任。
そんなご夫妻の住まいのコンセプトとして設計士が提案したのは「まちと自然の出入口」。日々の利便性をそこなうことなく、都市では得られない開放感に包まれた暮らしを叶える住まいとなりました。実際に、道路側には窓がなく街に向かって閉じているのに川に面した方は開いていて、この家が街と自然の境界線になっています。

「はじめに、いつまでも広く快適に過ごせる家にしたいねと話していました。そこで、私たちの家には必要ないモノを書き出して伝えたら、建築家の先生が汲み取ってきれいなカタチにしてくれました。たとえば、扉のついた収納や廊下、バルコニーも要らないと思っていましたし、置き家具やダイニングテーブルも必要ないよね、というのが私たち二人の共通認識でした。木の色味もできるだけ合わせてもらい、色も少なく落ち着いた色合いでシンプルにまとめてもらいました。仕切られた場所と言えば、仕事で使う書斎と…トイレくらいですね(笑)」と、ご夫妻。「この家は、これまで私たちが暮らしてきた住まいの良いところの集合知。掃除や洗濯、家事のストレスをどれだけ減らせるか、いかに生活しやすい家になるかを突き詰めたら、この形に落ち着いたという感じです」とYさま。

リバーサイドのウッドデッキに沿ってハイサッシの大窓が並ぶLDKは、壮観のひと言。窓の向こうのウッドデッキ、さらにその先へと視界が広がり、内と外が一体化したように錯覚します。何倍もの広がりを内包した空間デザインで、足を踏み入れた瞬間、その開放感に圧倒されます。「家にいながらリゾートに暮らすような感覚があります。人目を気にする必要がないので、カーテンを開けて窓外に広がる景色に癒されながら過ごせるのがいいですね」とご夫妻で声を揃えます。スッキリと暮らすことを考え、とリビングにTVを置きたくなかったことから、ウォールカーテンの一部をロールスクリーンにしてプロジェクターを設置しました。
広いウッドデッキでは友人や仕事仲間が集まって食事を楽しんだり、ラフに打ち合わせをしたりのほか、テントサウナ(！)もあって、ネイチャー感満載。
また、玄関からぐるりと回るように続く土間も、この家を語る上での大きなポイント。「アウトドア用品や遊び道具などでいっぱいになると思ったので、とにかく玄関は広くしたかったです」と奥さま。「土間収納は汚れを気にせずラフに置けるのがいいですね。ここまで広い玄関はマンションや賃貸だとできないので、家を建てた甲斐があります」とYさま。

「とにかく最初に提示してもらったプランが良くて、納得して家づくりを進めてもらうことができました」とYさま。「冬場には川から寒気が上がってくるのですが、実際に暮らしはじめてみて家の中は感じることもなくて、気密性を含めて性能面も満足しています。設計ももちろんですが、リガードに任せて良かったと思うポイントですね」と奥さまも言葉を重ねてくれました。