
industrial architecture
Interview
先々を考えて、資産となるマイホーム購入を検討していたAさまご夫妻。「マンションは土地が手に入らないし、管理組合のことや隣戸との近さなど集合住宅に住むことに抵抗があったんです」と、注文住宅を選びました。そこでまずはエリアに強い工務店を何軒かピックアップして、資料請求。パッシブデザインをはじめとした住まいの性能、会社としての安心感などを総合的に判断して、土地探しからリガードに依頼することを決めたといいます。
“外と中で隔たる世界”というのが、Aさま邸のテーマの一つ。「においや音、花粉症など外的な要因を持ち込みたくないので、できれば窓は開けたくない。なので窓が少なく、その代わり換気がしっかりできる家というのがポイントでした。夫婦そろって家で過ごす時間も多いので、快適な空気環境に加えて、居住スペースを広く使いたかった。廊下をなくしたり、無駄なスペースを極力削ってもらいました」とAさま。回り階段の踊り場からは、開放的なフロアが広く見渡せます。
Aさま邸の外観は、土地の形や駐車スペースの配置からファクトリーを思わせるスクエアなフォルム。それに合わせて外壁にはシルバーガルバリウムをチョイスしました。「ガルバリウムを使いたかったんです。最近は黒い家が多いので、あえてシルバーがかっこいいなと思って」と奥さま。外観に合わせて1階のインテリアは、玄関洗面カウンターのホワイトタイルやモルタルを思わせるフロアタイル、チェストやソファといったファニチャーなど、インダストリアルなスタイルでまとめています。一方で「帰宅してそのままゴロ寝ができるような気軽な場所がほしい」と、リビングの半分はマットなグレー畳の小上がりに。壁際は掘り込み式のワークカウンターになっています。
2階はプライベートスペースなので、ポップでカラフルなパステルカラーで仕上げました。寝室や水回りのほか大容量のウォークインクローゼットが集中してレイアウトしてあり、家事動線に加えて夜のリラックスタイムや起床してからの生活動線がコンパクトにまとまっています。玄関脇のシューズクローゼットやディスプレイ専用のニッチなど、使いやすい適材適所の生活収納も、すっきりと暮らす秘訣になっています。
「正直に言うと、建築中も性能には半信半疑でした(笑)。けれど、住み始めてみて快適性を実感しています。実家は廊下と部屋で温度が違ったりするのに、この家では全然気にならない。空調がよくきくし、説明されていた以上に温かい。24時間換気で窓を開けずに生活できるので虫も見かけないですし、室内干しで洗濯物もしっかり乾きます」と奥さま。「必要ないと判断して、ベランダはありません。掃除やメンテナンスに余計な手間がかからないので、そういう面でも無駄がなく、外観もスッキリしました」とAさま。個性があふれる快適な住まいで、ゆるりと暮らしを楽しんでいます。