周囲を建物に囲まれた閑静な住宅地に、大きなバルコニーのあるのびやかな2階リビングのTさまの住まい。
家づくりのメインテーマは、『家族みんながおうち時間をストレスなく過ごす居心地のいい家』。近隣の建物が密集した住宅街というロケーションから、プライバシーを守りながら内に広がりのある開放的な設計を実現しました。
「耐震性と断熱性といった住宅性能を前提に、気落ちのいい暮らしをデザインしてくれる会社を探しました」と奥さま。家事や生活の小さなストレスを解消する回遊動線、どんなものをしまうかを明確にして利用効率を重視した動線上の収納計画がポイントです。

近隣の建物が迫る敷地で、いかに開放感と日照を確保するかは、Tさまのおうちの重要テーマのひとつ。
周辺の配置を考慮してバルコニーを抜けのある一角に配置し、空への抜け感と高いプライバシー性を両立させています。
フラットアプローチでつながる空へ開くバルコニーと一体感のある日当たりのよいリビングは、隣地から距離をとった位置に設け、さらに片流れの屋根を持ち上げた南向きの高窓を設けることで、家の中心にまで一年を通じて光を導く明るく開放感のある空間に仕上げました。

のびやかな高天井のリビングは、高窓から四季折々の陽光と、時間とともに移ろう空の景色を取り込みます。視界の広がりと風の通り道を創り出し、日射をコントロールをした空間は、やわらかに揺蕩う光のデザイン。
家族が並んで座れるワーク＆スタディコーナーとして、窓際にカウンターを設置。ダイニングと本棚で仕切ることで、開放感・一体感を損なうことなくゾーニングしています。さらに、子どもがキャッチボールもできるエクササイズスペースとして、リビングから階段を挟んで多目的なフリースペースをつくりました。

家の中央に上下階をゆるやかにつなぐように階段を配置して、効率的な動線計画を実現。明るい2階のリビングから階段の吹き抜けを通って、玄関まで光がつながってゆきます。
広々とゆとりある玄関ホールの正面には、幅約3.5ｍの大容量を誇る一面の壁面収納。壁面収納の裏を通るように動線を確保し、ウォークスルーのファミリークローゼット。寝室とつながる側にはワークスペースを設けています。
階段脇の動線上にも収納をつくり、日用品や掃除用具、オーディオ機器などを格納する生活収納に。
子ども部屋の入口はロッカーのような前室的空間にして、ふだん使いに便利な学校や習い事の小物やカバン置場に。子育て家族にはぜひ参考にしてほしいジャストアイデアです。

色とりどりの光に彩られた一体感のある住まいで、家族がほどよい距離感でゆるやかにつながりながら思い思いにくつろぎ、心地よい暮らしを楽しんでいます。